水素は自然界で普通に存在している物質ですが、私たちの体内に入るとどのような効果をもたらすのでしょうか。
水素と体との関係についてまとめて紹介。体内でのはたらきを、摂取方法による違いから解説していきます。
水素は非常に微小な分子構造を持っているため、体内へ取り込まれたときに細胞膜をすり抜け、隅々の細胞の内部にまで浸透することが可能です。
この性質により、皮膚の表面から取り込めば皮膚細胞に、吸引で取り込めば内臓や脳にまで作用を及ぼすことが期待できます。
また、細胞の内部へと入り込んだ水素は、細胞を老化させる活性酸素と結びついて無害化します。
その結果、活性酸素によってはたらきが阻害されていたミトコンドリアが活性化され、老廃物の排出や脂質の代謝が高まるという作用もあります。
水素は体内に取り込まれることによって、様々な場所で健康効果を発揮します。
しかし、一度にたくさん摂取しても、体内に蓄積しておくことができないので、定期的に摂取する必要があります。
水素ブームの火付け役である水素水は、経口で高濃度の水素が含まれた水を摂取することで、体へ健康効果をもたらすものです。
体内へ入った水素水は、消化器官で取り込まれて血流にのって全身へ作用。水素分子は小さく、脳関門を通過できるため、脳細胞も活性酸素の無害化や老廃物の排出作用を発揮します。
水素水は日常生活へ手軽に取り入れることができますが、高濃度で水素を含んだ状態で保存されているかどうかが問題となります。
水素吸引は、高濃度の水素を発生するマシンを使って、気体の水素を吸引する方法。
肺から水素を摂取した後、血流によって全身へ運ばれるため、全身に隈なく健康効果をもたらすことができます。
水素の効果を実感するためには、毎日定期的に摂取する必要がありますが、水素吸引の場合は手軽に摂取できるのがポイントです。
高濃度で水素が発生する溶剤などを混ぜる、水素が発生する機械などを設置した浴槽で入浴することで、水素を取り込む方法です。
主に皮膚からの摂取となりますので、作用するのは皮膚がメイン。全身の皮膚への美容作用などが期待できますが、内臓や脳などへの効果はあまり期待できません。
心肺停止後の患者さんに水素ガスを吸引させることによって、脳へのダメージを軽減させる治療法が選択されることがあります。
水素を使用する先端医療として、厚生労働省が認めた唯一の方法です。